“ほおずき”と聞くとハロウィンや花瓶に飾ってある様子をイメージしませんか?食べられるの?お腹が痛くなるっておばあちゃんに聞いたことある!たしかに、飾られているほおずきは全然おいしくなく、食べられません。
ですが、ほおずきは観賞用とは別に、おいしく食べられる食用があるんです。9月~11月が味覚の秋のフルーツ。長野県白馬村ではほおずきがレストラン、給食にも出るんですって!白馬村でほおずきが広まったのはある女性3人グループがきっかけでした。
美しい北アルプスの山並みに囲まれた白馬村に、2011年に生まれた特産品「白馬のほおずき」。これを栽培し広めるために活動をしているのが“白馬サンサン会”です。同じ地区に住む女性3人が食用ほおずき他、果物を育て加工し販売しています。
ほおずきを栽培しようと思ったきっかけ、ほおずきのおいしい食べ方についてご紹介します。
〈INDEX〉
ほおずきについて
白馬サンサン会について
ほおずきのおいしい食べ方
ほおずきについて
ほおずきと聞くと観賞用の印象が強いですが、食べられるほおずきは観賞用と品種が異なります。色も鑑賞用はガクも実も赤っぽい色ですが食用はガクが薄いベージュ色、実はオレンジ色をしています。
トマトのような食感でトロピカルな風味が香る甘酸っぱい南国の味!試してみたくなりませんか?
白馬サンサン会では2種類の食用ほおずきを育てています。大ぶりでジューシーな「オレンジチェリー」(写真)と小ぶりですが濃厚でコク深い「太陽の子」。見た目や酸味に応じてそれぞれに合う食べ方があるんだとか!
白馬サンサン会について
左から白馬サンサン会の横田さん、太田さん、篠崎さん。
サンサン会代表の篠崎さんは白馬村では“秋の特産品がない”と考えていました。秋の果物であるりんごや梨、柿は1日の寒暖差が大きい白馬村の気候では育ちにくいと言われています。
そんな中、篠崎さんは旅行先のヨーロッパでほおずきを見つけました。ヨーロッパでは普通のスーパーに果物として売っていて、ホテルのウェルカムフルーツとしても提供していたんだとか。ほおずきの旬は9月~11月!その珍しさとおいしさから“白馬村の秋の味覚・特産物にしたい”と考えました。
篠崎さんは帰国後同地区の女性を誘い、知り合いの農家さんに栽培方法を相談しながら、ほおずき栽培をはじめました。現在、栽培から検品、加工に至るまでそれぞれが自分のすきま時間にできる作業を分担しながら栽培しています。
無農薬栽培で細かな手入れが必要なほおずき栽培。5月に苗を植え、丁寧に芽かきをし、風で倒れないように支柱で支えます。
ひとつの苗で100個実るほおずき。畑に落ちてしまうとすぐに傷んでしまいます。8月下旬から傷つかないようにひとつひとつ丁寧に手で摘み取ります。
ジャムやコンポートなどの加工品は、料理が得意な横田さんが中心となって新しい商品を日々試案しています。
ほおずきのおいしい食べ方
白馬村では特産品を積極的に取り入れようと活動しているため、ほおずきの認知度が少しずつ上昇中!レストランでサラダやドリンクに使用したり、小学校の給食でヨーグルトにコンポートを添えたり。
サンサン会の方々が小学生に「ほおずきの人だ!」と声を掛けられたことがあるほど、白馬村に浸透しています!
「生食用ほおずき」(左:太陽の子、右:オレンジチェリー)。まずは何もせず、生で食べてみて!ガクのきれいなものを選別しているので、そのまま添えるだけで立派なお料理に大変身します♪
オンライン注文も受付中!詳細はInstagramへ。
大ぶりでジューシーな「オレンジチェリー」はチョコレートをコーティングして。甘酸っぱくてジューシーなほおずきに甘いチョコレートが合うんです。白馬村のイベントで提供したところ、すぐに完売してしまったそう!
サンサン会では加工品も手作りしています。小ぶりですが濃厚でコク深い「太陽の子」はドライフルーツにすると味がより凝縮しておいしい!
左の写真はほおずきのコンポート、ジャム、ブルーベリーのジャム。クラッカーやパンと合わせて♪白馬村の道の駅で販売中です!
新たなほおずきの加工品もどんどん開発中!2023年1月にクラウドファンディングを始め、2月に達成した冬季限定のお菓子「スノーほおずき」。フリーズドライしたほおずきをホワイトチョコでコーティングしています。甘酸っぱいサクサクした食感のほおずきとチョコのマリアージュを楽しむ新しいお菓子です♪
9月から11月にかけて旬を迎える秋の味覚。もう試してみたくなっていませんか?一度食べたら忘れられないほおずきのおいしさを是非♪
※本記事は雑誌「月刊長野Komachi」(2023年8月25日発売号)の内容を転載し、加筆したものです
(ハクバサンサンカイ)
●住所
長野県白馬村神城
https://www.instagram.com/hakubasunsun_hozuki/
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