1957年に飴の製造会社として創業。1959年からドーナツの製造をはじめ65年。現在では皆さまにとってもおなじみのおやつ&スイーツを作っている株式会社北川製菓のドーナツをMust buy!副社長の守谷さんに、会社の歴史やおやつに対する想いなどを伺いました。

水を使わず牛乳で練り上げる「信州牧場シリーズ」
徹底した品質管理と厳選された素材を使ったこだわりのドーナツは、オリジナル商品をはじめ、某スーパーのPBブランドなど、幅広く手掛けています。なかでも注目は県内素材を使った「信州牧場シリーズ」。水を一滴も使わず、牛乳と卵のみで練り上げた人気商品です。「水を使うと若干油っぽくなるんですよね。食べてわかるほどではないんですが、牛乳だけで練った生地は牛乳の風味が感じられるドーナツになるんです」と守谷さん。牛乳は主に大町の松田乳業のものを使用するなど、素材にもこだわっています。
また、製造で使う揚げ油は、食用油メーカーと共同開発した「オリジナル油」を使用。これにより安定した品質と心地よいくちどけを実現できるそうです。

規格外商品を驚き価格で販売!
2010年に工場の敷地内にオープンした直売所「ル・ノール・リヴィエール」では、規格外ドーナツを安価で購入できる「九助」コーナーを設置。「九助」とは製造過程で割れたり欠けたりしたお菓子をさす業界用語だそうで、「これを目当てに来られる方も非常に多いんですよ」と守谷さん。規格外といっても形がいびつだったり、重さが足りなかったりなど、食べる分には何の問題もない商品です。それが半額以下で販売されているとあって「九助」目当ての方が多いというのも大いに納得です。

揚げたての味を楽しめる冷凍ドーナツにも注目!
2015年には、揚げたてを瞬間冷凍した「冷凍ドーナツ」シリーズが誕生。揚げたてのおいしさをそのまま冷凍するので、自然解凍し、常温に戻したときは、また揚げたての味が楽しめるという商品です。
ほかにもここでしか購入できない商品を多数ラインアップしています。自家製クリームがたっぷり詰まった「幻のクリームパン」や焼きドーナツにムースをのせて凍らせた新食感の「アイスドーナツ」、夏はすずらん牛乳を使ったソフトクリームも登場します。また、「ル・ノール・リヴィエール」は10時~16時30分の営業で、火・水曜は定休日なので、営業時間外に来たお客さんのために、店先の自動販売機で「九助」のドーナツが購入できるようになっているのもうれしいポイントです。

毎年2月には、地元の保育園に「九助」を寄贈するなど、地域の子どもたちに喜んでもらう活動も行っています。また、創業60周年を記念し、6月6日を「北川製菓ドーナツの日」に設定。「昨今はコロナ禍で大々的にイベントができなかったので、今年は地域の人に喜んでもらえるようなイベントを開催したいですね」と守谷さん。
冷凍ドーナツにはたくさん可能性があるので、国内だけでなく海外など、いろいろなところからの引き合いも多く、現在、大きな新工場を建設中。稼働するようになれば、より多くのドーナツが多くの人の元へ届けられるようになるそうです。
長野県で作られたドーナツで海外の子どもたちを笑顔にするなんて、信州人にとってはなんだか誇らしいですね。
■株式会社北川製菓
https://www.kitagawa-seika.co.jp/