「時短」に注目“冷凍食品ストア” サンクゼールの挑戦「第3のブランド」 共働き・子育て世帯を応援

食品製造のサンクゼールが、長野市に冷凍食品を主力とする店を開きました。
共働き世帯・子育て世帯をターゲットに「時短」につながる冷凍食品を提供します。
新事業の舞台裏と1号店のオープンを取材しました。

「発見の食倉庫」がテーマ

冷凍のまま、器ごとレンジでチンするだけで、ガパオライスやパッタイなど本格的なタイ料理に。

こちらは袋ごと流水で解凍すると、もう一品、欲しい時にぴったりの和食の総菜。

これらは、長野市若里のレンタルDVD店の跡地に2日、オープンした「メケル」の商品。店に並ぶ商品の半分が「冷凍」です。

訪れた人:
「冷凍だと日持ちもするし、取り入れてもいいかな。これからっぽいなって感じ」
「仕事で忙しいと、簡単にチンして食べられるのは助かる、期待が大きいです」

店名の「メケル」は信州の方言「めっける」から。「発見の食倉庫」がテーマです。

挑戦の店舗「メケル」

手掛けたのは、飯綱町に本社を置く1979年創業の「サンクゼール」。ジャムやワインを製造する他、一押しの調味料や菓子などを集めた「久世福商店」を全国164カ所に展開しています。

第3のブランドとして立ち上げたのが「メケル」です。

サンクゼール・久世良太社長:
「会社としてはチャレンジング。挑戦の店舗だと思っていまして、日常の食、悩みを解決できるような商品を取りそろえたつもりです」

ターゲットは共働き・子育て世帯

8月21日―。

開店準備に追われる「メケル」の責任者、山岸泰幸さん。

「メケル」責任者・山岸泰幸さん:
「なんとか間に合わせなくてはいけない、その一心だけ。(集客できるか)自信はないですけども」

もともとは銀行マンで食品業界に精通していたことから抜擢されました。軸となる「冷凍食品」に可能性を感じています。

「メケル」責任者・山岸泰幸さん:
「ここは魚のコーナー、これからどんどん入ってくるんですけど。イカソーメンやしめさば。今、瞬間冷凍の技術が高まってまして、新鮮なお刺身と同じ状態で解凍して食べられます」

近年、冷凍食品の消費量は右肩上がり。「技術の進歩」、「コロナ禍のおうち需要」に加え、「時短のメリット」が背景にあります。

サンクゼールは「時短」に着目し2年前から準備。メインターゲットを共働き世帯・子育て世帯に据えました。

「メケル」責任者・山岸泰幸さん:
「女性もほとんどの方が働いていて忙しいっていう中で、食事を作る時間も取れない。おいしい冷凍食品、レトルト食品とか各地のおいしいものを買うことができるようなお店が欲しいなと」

冷凍食品の仕入れで力を発揮したのは、久世福商店で活躍する目利きのバイヤーたちです。

バイヤー・責任者・福田恵美さん:
「北海道から鹿児島まで旅をして、全部食べました、毎日毎日食べ続けました。3割打者くらいの確率で、5000~6000食べても(選ばれるのは)1300、1400の感じ」

オリジナル商品の目玉「タイ料理」

一方、こちらは弁当や総菜を製造する「デリクックちくま」。2社が連携し、半年間にわたってオリジナル商品の開発も進めてきました。

調理場に漂うスパイシーな香り。窯で煮ていたのは「トムヤムクン」です。オリジナル商品の目玉にと開発したのは、若い世代に人気のタイ料理。

山岸さんらはタイに飛び本場の味も確かめてきました。

「メケル」責任者・山岸泰幸さん:
「独自のものを作ってお届けするっていうところが、今回お店が愛されるか、皆さんからご利用いただけるお店になるかどうかの一つのポイントになりますので」

監修はタイ王室ゆかりのホテルで腕を振るったこともある奥田祐也シェフ。

この日は最終チェックー。

監修・奥田祐也シェフ:
「大丈夫です。野菜から出てくる甘み、唐辛子の辛さ、ハーブの香りが調和するところを毎回毎回探してきて、結構掛かりましたね」

こちらは粗めの豚肉を唐辛子や独自のタレで炒めたガパオライスの具。冷ましてからこだわりのバジルを加えます。

デリクックちくま・丸山茂美さん:
「タイのバジルですね。「ガパオ」って、バジルの意味なのでたくさん入ります。シェフの味を再現するには、生を冷凍させたもの(バジル)はないかと探して、向こう(タイ)の食材ですね」

一方、トムヤムクンは最後にタイのライムジュースなどを加えて仕上げます。

監修・奥田祐也シェフ:
「おいしいですね。タイ産のライムを入れることで、すっきりしたキレのあるスープになりました」

出来上がったら瞬間冷凍の機械へ。マイナス40度でおいしさを閉じ込めます。

今回の「連携」は銀行時代からルートがあった山岸さんの声掛けによるもの。初の冷凍食品の参入に「デリクックちくま」も期待を寄せています。

デリクックちくま・萩原秀治社長:
「冷凍食品の市場が広がっていて、今までにない収益の柱をつくれたらいいなと」

狙い通り、子育て世代など続々

迎えた1号店のオープン。開店前には70人以上が列を作りました。

「メケル」責任者・山岸泰幸さん:
「自信を持って食べてもらえるものが、ようやくそろいました」

タイ料理の商品は5品。

瞬間冷凍によって香りや風味を損なわない、本場に近い味を実現。

同じくデリクックちくまとタッグを組んだ、和の総菜も並びます。

「メケル」責任者・山岸泰幸さん:
「オープンします!」

狙い通り、子育て世代などが続々とー。

冷凍の「刺身」の試食ではー。

試食した人:
「おいしかったです。臭みがなくて、冷凍な感じがしない」

冷凍のカキフライも並ぶ

冷凍食品への期待度は大きいようです。

客:
「カキフライとか買いましたね、あと餃子とか。揚げるだけとか簡単なものがあるので、すごく助かるなと」

客(夫):
「(冷凍の)お肉、これは夜ご飯に」

客(妻):
「楽ですね、焼くだけ食べられるしね、味もついてるので」

一押しのタイ料理もー。

グリーンカレーを購入:
「グリーンカレーが好きでいろんなところ食べてるんですけど、どうなのかなって興味があって買いました、楽しみです」
「そのままで食べられるって、なかなかないですからいいと思います」

土日は入場制限が続きました。

週1回程度の来店でストックの買い足しをしてもらう想定の「メケル」。2024年以降、県内外で店舗を増やす計画です。

「メケル」責任者・山岸泰幸さん:
「反響があってうれしい限りです。食生活が変わったって言ってもらえる形になれば、お店とすれば成功かな」

~ARURA編集部からひとこと~
10月6日まで「新米がおいしい 丼ぶり&ご飯のおともフェア」をやっているそう!「土佐かつお丼」をゲットしたい!

発見の食倉庫 MeKEL 若里店
住所:長野県長野市若里7-6-5
営業時間:10:30~19:30
定休日:不定休
駐車場:大型共有駐車場あり
HP
https://pre.mekel.jp/
㈱サンクゼールHP
https://www.stcousair.co.jp/



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