【愛される半世紀食堂④】名物「煮カツ」はひらめきから!『きたや』甘いタレの「鉄火丼」も人気@長野県飯田市

愛される半世紀食堂。飯田市から紹介するのは、親子3代に渡って続く『きたや』です。今年、代替わりを機に店をリニューアルしました。名物は土鍋を使った「煮カツ」。実は想定していた土鍋の使い方ではなかったと言います。

ひらめきから生まれた名物「煮カツ」

浅い土鍋でグツグツ。湯気を立てながら運ばれてきた「煮カツ」は、見ているだけで食欲がそそられます。「なかなか冷めないので、最後までアツアツで食べられます」と話す3代目の吉良賢人さん。

煮かつ定食 1100円

衣に出汁が染み込んでいて、食べると口いっぱいに香りと味が広がります。出汁の濃さは甘すぎず、しょっぱすぎず。ご飯が進みます。

すっかり名物となっている土鍋入りの煮カツですが、土鍋は当初、考えていた使い方ではありません。「今から45年位前かな、柳川鍋を始めようと思ったわけ。で、土鍋の器を大量に買ったわけ」と話すのは2代目の吉良一雄さん。柳川鍋を始めたものの、地元の人たちには受け入れてもらえず、どうしようかと考えた挙句、煮カツに転用するアイデアが浮かんだということです。

優しい味わい 甘いタレで食べる「鉄火丼」

『きたや』のもう一つの注目メニューが「鉄火丼」です。「普通、鉄火丼は醤油とわさびで食べると思うんですが、うちの鉄火丼はちょっと味が違うので」と3代目。マグロの上にはすでに艶やかにタレが塗ってあります。

鉄火丼(並) 850円

塗ってあるのは、アナゴから出汁を取って、それをしょう油と砂糖で煮詰めた甘辛いタレ。ご飯の上にワサビがまぶしてあります。「この甘い辛いタレとワサビを混ぜてご飯と一緒に食べるとたまらないです」と3代目も太鼓判。確かに、甘い分、優しい味わいですが、ワサビが良いアクセントになっています。

「煮カツ」と「鉄火丼」、先代のアイデアから生まれたメニューを3代目が守っていきます。飯田市を訪れた際には、ぜひ、堪能してみてくださいね。

きたや
場所 飯田市錦町2-7
電話 0265-22-4761
時間 11:15~14:00/17:15~21:30
休み 月曜 
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