特集は『信州土産』です。全国には有名な土産、定番の土産があります。静岡なら、あの「パイ生地」のお菓子、東京なら老舗の「ようかん」など。では『信州土産』の定番は、そばや野沢菜漬けは有名ですが、有名なお菓子・「銘菓」は、すぐに思い浮かびません。この年末年始、信州を訪れた人はどんな土産を購入したのでしょうか。駅や高速道路のサービスエリアの売店で「売れ筋商品」を調べてみました。
帰省や観光でにぎわった年末年始の信州。Uターンで混雑した長野駅では「土産」を手にした多くの人たちの姿がありました。
購入した土産は?
1月2日、JR長野駅―。
八幡屋磯五郎の商品購入(東京):
「(何を買いましたか?)これは夫が大好きで、お酒のおつまみに、八幡屋磯五郎の柿の種の辛いバージョンです」
「どら焼山」購入(東京):
「帰りに駅で買って帰ります。栗が入っているのがおいしいです」
「雷鳥の里」購入(東京):
「(このお土産は誰が選んだ?)妻です。『雷鳥の里』は(食べたこと)ないですね。妻の選択を信じて職場に持ち帰ろうと思う」
3日―。
駅ビルMIDORIにある土産店「Bearny(ベア二―)」。
こちらでも客が次々と商品を購入していました。
愛知へ:
「これは職場用に、りんごの『林林檎』。個包装がマストで食べ応えがあるやつを選びました」
東京へ:
「これは『雷鳥の里』です。それと小布施の『栗かの子』、七味を買いました。いつも食べていておいしいので『雷鳥の里』、子どもの友達にお土産で(買った)。絶対喜びます。これは子どもに大人気なので、『雷鳥の里』はもう鉄板です」
神奈川へ:
「このどら焼きと『じゃがりこ』と『りんごのささやき』(を買った)。職場に配る用と、家にいる父に」
目立ったのは信州らしい商品や県内限定販売のもの。
では人気ナンバー1は?売り上げ額をもとに店の「売れ筋トップ3」を紹介してもらいました。
ベア二―・下平舞美さん:
「売り上げ人気第3位の『じゃがりこ 野沢菜こんぶ味』です」
3位はスナック菓子「じゃがりこ」の信州限定商品。
8つの袋に入っていてシェアしやすいのも人気の理由だそうで、年間1万1000個売れています。
ベア二―・下平舞美さん:
「売り上げ第2位の『信州そば』になります。長野県内にお住みの方が地方の方に贈答で贈られたり、出張で長野に来たサラリーマンのお客さまが多く買っていきます」
第2位は「生そば」の商品。
4人前のそばに、善光寺門前の老舗「八幡屋磯五郎」の七味唐辛子が付いていて、年間1万2000袋も売れています。
さて、気になる1位はー。
大阪へ:
「『雷鳥の里』を買いました」
静岡へ:
「『雷鳥の里』です。有名なんですよね、県外の方もみんなご存じですよ」
1位は大町市の土産店が手掛ける和洋折中の菓子「雷鳥の里」。年間1万3000箱も売れています。
ベア二―・下平舞美さん:
「長野県を代表する一番ポピュラーなお菓子となっているので、サラリーマンのお客さまが10個単位で買っていかれたり、頂いた先のお客さまが『おいしかったからこれはないですか』という電話の問い合わせもある」
さて、こちらは中央道。
東京方面に向かう上りの諏訪湖サービスエリアでも土産に何を購入したか聞いてみました。
購入した土産は?
神奈川へ:
「(何を買いましたか?)そばと、野沢菜と」
山梨へ:
「野沢菜を長野の旅行の帰りに、友達にお土産に買いました。あと、おやきと。(長野はそういうイメージ?)ありますね」
根強い人気の「野沢菜漬け」。
売店の売れ筋5位と4位は「野沢菜漬け」の商品でした。
たくさん買うと少々、重くなりますが「車なら平気」ということなのでしょうか。
では、トップ3は?
売店スタッフ・河角美妃さん:
「第3位は『桔梗信玄餅』です。信州のお土産ではありませんが、定番の人気商品です」
3位はお隣・山梨の人気の土産「桔梗信玄餅」。
「信州土産」ではありませんが、ネームバリューがありファンが多いそうです。
ちなみに「下り」の売店では1位、3位、4位、5位を信玄餅が独占。
山梨から県内に入って最初のサービスエリアのため、山梨で「買い忘れた」人が購入するケースが多いようです。
売店スタッフ・河角美妃さん:
「第2位は『どら焼山』の栗粒あんです」
2位は、小布施町の栗菓子の老舗が手掛ける「どら焼き」。
そしてー。
売店スタッフ・河角美妃さん:
「第1位は『くるみやまびこ』です」
「くるみやまびこ」は岡谷市の菓子店「ヌーベル梅林堂」の商品。クルミが入ったキャラメル味の洋菓子です。
神奈川へ:
「(これが第1位)やっぱり!ここ来るたびに買います。クルミが入っているのとキャラメルがおいしい」
売店スタッフ・河角美妃さん:
「諏訪地域のお店のお菓子で、諏訪ならではのお土産が人気を集めているようです」
諏訪地域の品が支持される中、6位に入ったのが長野の駅ビルの店で1位だった「雷鳥の里」。
諏訪でも健闘していました。
結果を大町市の販売元に伝えるとー。
田中屋・曽根原光重社長:
「『雷鳥の里』を作って50年以上たちますので、皆さんのおかげかなと。本当にありがたい」
「雷鳥の里」は1972年発売のロングセラー。
北アルプスをイメージさせる白い包みの中に、サクサクのせんべい生地でクリームをサンドした、和と洋の味わいの菓子が入っています。
菓子自体は別の工場で製造していて、田中屋は箱詰めから出荷までを行っています。
例年、年末年始はフル稼働ということです。
田中屋・曽根原光重社長:
「(ピーク時は)800個入りの箱だと、1日120ケースぐらいは製造しています」
「土産品」として人気が定着した理由は味以外にもあるようで…。
田中屋・曽根原光重社長:
「小分けになっていますので、お土産には配りやすいのかなと。軽い、賞味期限も5か月ありますので、そういう点では楽に買っていけるお菓子」
商品は9個入りから42個入りまであり、数に応じて選ぶこともできます。
田中屋・曽根原光重社長:
「私も、自社製品ですけど、(土産に)持っていくときはありますね(笑)。帰省客の方は、長野県のお土産ということで、職場に持っていって、宣伝してもらえれば」
今回の取材ではそばや野沢菜漬けが根強い人気で、「雷鳥の里」のような味だけでなく土産品としての利便性もある商品が支持されていることがわかりました。
南北に長く地域色豊かな信州。魅力的な土産品は他にもまだまだありそうです。
『雷鳥の里』も『くるみやまびこ』も、「お茶の時間」にぴったりなお菓子♪日本茶とゆっくり楽しみたいですね。
それぞれのお店の情報はこちら。ベアニーのウェブサイトは見るだけでも楽しいよ!(オンライン購入も可)
■ 長野駅お土産 Bearny(ベア二―)
住所:長野市南千歳1-22-6 MIDORI長野店2階
営業時間:9時~20時
ウェブサイト:http://www.nagano-bearny.com/
■諏訪湖サービスエリア(上り:東京方面)
おみやげ店 OMIアベニュー
営業時間:24時間営業