長野県上田市丸子にある「信州国際芸術村 ホールこだま」で、2025年11月22日(土)に開催される特別コンサート。プロ活動50周年を迎えたアルパ奏者・ルシア塩満(しおみつ)さんが、南米の情熱的な音楽と伝統文化を信州の地に届けます。そこで、アルパの魅力やコンサートの見どころをご紹介します!
◆爪で奏でる”キラキラした音色”——南米パラグアイの民族楽器「アルパ」の魅力

「アルパはスペイン語でハープの意味。南米パラグアイの民族楽器です」
ハープというと、日本では優雅に流れるように弾くイメージがありますが、アルパは爪を使って弾くので「キラキラした音」と表現されるそうです。軽やかでテンポの良い曲調が特徴的で、クラシックハープとは異なる魅力を持っています。
パラグアイ音楽の特徴は、自然や日常の情景をそのまま音で表現する曲が多いこと。「カスカーダ(滝)」「牛乳列車」「鐘つき鳥」など、初めて聴く曲でもどこか懐かしい感じがして、日本人にもなじみやすい曲調が魅力です。奏法もクラシックハープと異なり、オクターブで引いたりコードで進行。興味深いのは弦の色の違いで、アルパでは「ドが青、ファが赤」なのに対し、クラシックハープでは「ドが赤、ファが青」と逆だそう。このため、両方を弾きこなすのは至難の業と言われています。
下記の動画から、アルパの演奏の一部を聴けますので、ぜひどうぞ!またこちらのInstagramでは、おなじみの曲「コーヒールンバ」の演奏も聴けますよ!
◆プロ活動50周年のルシア塩満さんと信州国際音楽村の素敵な出会い
今回のコンサート開催について、主催者である二瓶(にへい)由美さんにお話を聞きました。
「2021年に神奈川県から長野県上田市に移住してきました。初めて信州国際音楽村へ行ったとき、生音が響くとても素敵なホールだと感じ、いつかここでハープを弾きたいと密かに思いました」。
自身もハープの奏者である二瓶さん。アルパ界第一人者であるルシア塩満さんがプロ活動50周年を迎えることを知り、「それならば上田に素敵なホールがあるからぜひ来てください!」とお願いしたそうです。

信州国際音楽村は高台にあり、浅間山を遠くに眺めることができる絶好のロケーション。敷地内にはバラ園やラベンダーなどの植物も多く、散歩コースもあります。コンサート前後には、雄大な景色を眺めながらのお散歩もおすすめです。
「信州の皆様に、このアルパの魅力を最大限に引き出せる環境で、一流のアルパ奏者であるルシア塩満さんと素晴らしい共演者のハーモニーをぜひ届けたい!」という二瓶さんの熱い想いで、今回の開催が実現しました。
◆豊かなハーモニーと伝統工芸が彩るステージ

今回のコンサートでは、アルパの美しい音色に加え、菱本幸二さん(写真左)と高橋マサヒロさん(写真右)が共演します。
「菱本さんは様々な楽器を曲中で使い分ける達人で、楽器の早変わりが見どころです。高橋さんはケーナだけでなくフルートも吹き、アルパとフルートのコラボレーションは絶妙です!お二人とも、フォルクローレが日本で流行し始めた頃からケーナやサンポーニャに取り組み、現在はフォルクローレ楽器のオールラウンドプレイヤーとして活躍しています」と二瓶さん。
「アルパは単体でも聴きごたえのある楽器ですが、そこにケーナ、サンポーニャ、フルート、またギター、チャランゴなどと共演するとより深いハーモニーが生まれます。豊かな音色の融合をぜひ堪能してください!」
当日のプログラムには、「コンドルは飛んで行く」や「コーヒールンバ」のほか、「川の流れのように」など聞き馴染みのあるポップスも!アルパが奏でる調べが楽しみです。
◆南米パラグアイの伝統工芸「ニャンドゥティ」の衣装にも注目!

コンサートのもう一つの見どころが、ルシア塩満さんの衣装。「ニャンドゥティ」と呼ばれる南米パラグアイの伝統工芸で作られたドレスは、1着作るのに現地の職人さんで2年もかかると言われています。
今では作り手も減り、貴重な伝統工芸となっているニャンドゥティ。手作りのためひとつとして同じものがなく、南米らしく色鮮やかで華やかなのが特徴です。シンプルな刺繍のワンピースを「アオポイ」、派手なレース編みのドレスを「ニャンドゥティ」と呼び、どちらもパラグアイの伝統工芸です。

コンサート当日はニャンドゥティの小物販売も予定されており、イヤリング(1,200円)やマット(3,500円~8,000円)、ティッシュ箱カバー(3,500円)などが並びます。アルパの音色だけでなく、南米の伝統工芸の美しさも楽しめるのが今回のコンサートの魅力です。
◆ハープに興味を持った人に朗報!アンサンブル倶楽部「ハプモニ隊」が結成予定!

2026年からは、二瓶さんによってミニハープ・アンサンブル倶楽部「ハプモニ隊」を結成する計画もあるそう。
「楽器経験のない方や、大きなハープに自信がない方、何か新しいことを始めたい方、脳トレしたい方、同じ趣味の友達を作りたい方など、様々な人が参加できる倶楽部活動です」と二瓶さん。
「ミニハープは膝の上にのるサイズで、小さいので持ち歩きもでき、音も大きくないので住宅街やお隣が近くても大丈夫です。コンサート当日は今流行っているミニハープの展示もいますので、この機会にぜひ実物をご覧になってみてくださいね!」
◆メディアでも注目!ルシア塩満さんのご紹介

アルパ界第一人者であるルシア塩満さんですが、BSテレビ「おんがく交差点」の500回記念特別番組(2025年11月15日土曜・朝8時放送)に出演予定。500回という記念番組なので内容が盛りだくさん!
熱血漢な一面もあるルシア塩満さんは、レッスンでも情熱的に指導されるそうで、生徒さんのことを「弟子」と呼び、レッスンだけでなく一緒に食事をしたり旅行したりと、長くお付き合いする方が多いそうですよ。
ぜひこの機会に、プロ活動50周年を迎えた一流アルパ奏者のルシア塩満さんの演奏と南米の伝統文化に触れてみてくださいね!

●日時
2025年11月22日(土)
開場13:00 開演13:30
●会場
信州国際音楽村ホールこだま
(長野県上田市生田2937-1 信州国際音楽村 TEL.0268-42-3436)
●入場料
4,000円(当日券4,500円)全席自由
●駐車場
あり
●アクセス
上信越道上田菅平ICまたは東部湯の丸ICから車で約25分→詳しくはコチラ!
●予約・問い合わせ
info@harp-harmony.com
090-3900-0300(ハープハーモニー 二瓶由美)
→チケットの予約はコチラが便利です
●他チケット発売箇所
信州国際音楽村、ヒオキ楽器(上田店、佐久店)、軽井沢大賀ホール、長野市芸術館、ホクト文化ホール、キッセイ文化ホール
