【しあわせバイ信州Must buy items #44】長く愛されてきた伝統の味と新しい発想。進化し続ける、みすずコーポレーション@長野県長野市

1902年創業。こうや豆腐や味付け油あげで知られる、大豆加工食品メーカー・みすずコーポレーション。長野県を拠点に120年以上、地域の食文化を支えてきた同社が、今回新たに信州産りんごを使ったスイーツを開発しました。気になる新商品の背景を探るべく、商品開発部の塚田さん、今井さん、小山さんに話を聞きました。

新路線確立!? 老舗企業が挑んだりんごの新食感スイーツ

2026年2月に登場した新商品「りんごショコラ」は、長野県産りんごをフリーズドライしホワイトチョコレートをしみ込ませた新感覚のスイーツ。大豆加工食品を手がけてきた同社が、約2年の歳月をかけて完成させた意欲作です。

「お菓子は地元スポーツチームとのコラボ商品として大豆チップスを開発したという経緯もあり、主力の大豆を使った商品での開発は今までも行ってきたんですが、まったくの新しい分野というのは今回がはじめてです」と塚田さん。

開発当初は自社のものを生かしてと、おからを使ったり、こうや豆腐にチョコレートをかけたりなど、いろいろなアイディアが生まれたそうですが…「いろいろやりすぎてわからなくなってきてしまって(笑)。それでゼロから考えようということで、りんごを使うことにしたんです」(小山さん)

素材は県内でとれる信州りんごを使用。生食用と加工用のちょうど中間規格となるりんごを活用しフードロスにも配慮しています。

最大の特長は食感とりんごの風味。ホワイトチョコレートを“コーティング”するのではなく、りんごの内部にしみ込ませ、りんごの見た目と風味を保ちながらもチョコレートもしっかり感じられる仕上がりに。しっとりサクサクした食感も楽しいです♪

「りんごらしさを全面に出したく、あえて皮を残しました」と今井さん。皮の食感も絶妙です。

価格は600円(税込)。「スポーツの試合会場で販売したり、物産展に出展したりと、少しずつ認知を広げている最中です。今後は販路をもっと拡大していきたいですね」と塚田さん。

信州産りんごのおいしさがぎゅっと詰まった一品は、お土産にもぴったり。新たな信州土産として注目を集めそうです。

信州の食卓を支えてきたこうや豆腐と味付け油あげ

新商品も気になりますが、同社の主力商品も見逃せません。

なかでも同社のルーツともいえる「こうや豆腐」は、たんぱく質やカルシウム、鉄分などのミネラルを豊富に含む優れもの。長野県の長寿を支えてきた健康食品といっても過言ではありません。昔ながらの知恵が息づく一品は、いまの食卓でも変わらず愛される頼もしい存在です。

また現在同社の主力商品が「味付け油あげ」です。いなりあげやうどんあげのほか、ドライタイプのだしの味が付いた油あげも開発。こちらはだしの含みの良さと、ふっくらとした食感で、長年培ってきた大豆加工の技術を生かしている商品です。「いろいろな用途でお使いいただけるようにと、常温流通ができ、賞味期限も長く日持ちする商品に仕上げています」(今井さん)

このほかにも、こうや豆腐では、あらかじめカットされていてさっと味噌汁や煮物に使えるタイプも展開。公式サイトにはアレンジレシピも掲載されているので、日々の献立づくりの参考にもなりそうです。

環境に寄り添う、やさしい循環サイクル

時代や用途に合わせ、さまざまな商品を生み出している同社。

「豆腐づくりには水も大切なので、良質な地下水を使うほか、環境にもしっかり配慮した製品づくりを行っています」(塚田さん)

そのひとつが、排水処理を活用したバイオマス発電です。「水をたくさん使うので排水も多く出てしまう。そこで生まれた電力は電力会社に販売しています。発電の過程であたたまった水は工場のボイラーの温水として活用し、エネルギーの自給にもつながっています」(塚田さん)

また、北アルプス大町工場にはソーラーパネルを設置。再生可能エネルギーの活用を進めています。

そしてもうひとつが“おから” の活用です。「おからは通常、産業廃棄物になってしまうんですが、当社では全量乾燥させ『おからパウダー』として再利用しています。また、食品だけだと限りがあるので、食品ではない商品として、飼料のほか、キノコの栽培にも役立てています」(塚田さん)

長年培ってきたものづくりの技術とともに、環境への責任を果たす姿勢もまた、同社の大切な価値のひとつです。

創業以来、家庭の食卓に寄り添った商品を開発してきたみすずコーポレーション。主力のこうや豆腐や味付け油あげといった伝統食品で確かな基盤を築きながら、「りんごショコラ」のような新しい挑戦にも意欲的です。

「今後はもっと県内企業さんと一緒に何か取り組んでいけたらいいですね」と塚田さん。

企業とのの関わりのほか、地域にも貢献していきたいという思いもあり、本社のそばには保育園を作ったほか、自然災害の被害を最小限にするために、非常用発電機を設置し、災害時は非常用電源として地域住民に提供できるよう、いざというときに地域を支える備えも整えています。

伝統を守り培ってきた技術と、循環型のものづくり、そして環境や地域への取り組み。その積み重ねがつながり合うことで、これからも“しあわせの循環”が広がっていきそうです。

■購入場所
りんごショコラは長野県内スポーツイベント会場、ほか商品はスーパーなど

■みすずコーポレーション
https://shop.misuzu-co.co.jp/

よかったらシェアしてね!