人生100年時代。誰もが健康を保ちながら長生きしたいと願いますよね。そこで注目されるのが「QOL」です。「QOL」は、「クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)」の略。生活の質向上には、経済的な面だけでなく、心身の充実・健康も欠かせません。
健康診断に、この「QOL」の視点を盛り込み、健康寿命を伸ばしてもらおうという取り組みが始まっています。『QOL健診 明治安田×弘前大学』です。NBSでも2025年10月、定期健診に合わせて行われました。その様子を交えながら、健診の内容を紹介します。
「QOL健診」とは
『QOL健診 明治安田×弘前大学』は、弘前大学が長年の研究をもとに考案した「QOL健診」を、明治安田生命がアレンジした健康啓発プログラムです。2024年から「みんなの健活プロジェクト」の取り組みの一つとして実施しています。
測定するのは野菜の摂取量や内臓脂肪、骨密度など、「生活の質」に関係する項目。これらを短時間で測定し、その場で結果を参加者に知らせる仕組みになっています。すぐに結果がわかることで、「健康への気づき」を得られやすくなっている点が最大の特徴です。
では、具体的に見ていきましょう。健診は測定する項目数によって、ライト版(5項目)とフル版(10項目)の2つのタイプがあります。
【ライト版】
①受付・問診:数問の問診でこころと生活習慣の状態を点数化
②野菜摂取量(ベジチェック):約20秒センサーに手をかざすだけで、推定野菜摂取量を測定
③血圧:一般的な血圧測定
④体組成:体重や体脂肪に加え、筋肉の量や基礎代謝量を推定
⑤立ち上がりテスト:台から片足で立ち上がり、ロコモ度を測定
【フル版】 ライト版の5項目に加え、「口腔」「内臓脂肪」などに関する以下の5項目が追加されます
- 唾液検査:少量の唾液を取り、歯や歯茎の健康、口腔清潔度を測定
- 内臓脂肪:カメラで身体撮影し、内臓脂肪量の測定、隠れ肥満の推定
- 骨密度:足を乗せるだけで、骨粗しょう症等に関するリスクを測定
- 握力:一般的な握力測定で、全身の筋肉の量や力を推定
- 2ステップテスト:大股で2歩歩いた歩幅から、筋力やバランス、柔軟性を測定
NBSで「QOL健診 ライト版』実施
長野放送で実施されのたのは「ライト版」です。1階のロビーに臨時の測定会場が設けられ、通常の定期健診に続いて受けられるようにしました。参加者はまず血圧を測定。


続いて、手をかざすだけで野菜の摂取量がわかる「ベジチェック」を受けました 。皮膚のカロテノイド量を測定し、野菜摂取レベルと推定野菜摂取量を示す優れモノ。食品メーカーの「カゴメ」が開発したものです。


その後、体組成測定、ロコモ度を測定する立ち上がりテストと続きました。ロコモとは「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」のこと。高さの違う台から片脚・両脚で立ち上がるのを測定し、立つ・歩く・走る・座るなど、日常生活に必要な機能に衰えがないかをチェックしました。


測定結果はその場で…
最後に専用端末での健康に関するアンケートを入力 。測定結果はその場で知らされ、解説とアドバイスを受けることができます。結果の「読み方」を解説するリーフレットももらえます。


かかった時間は1人・15分ほどと実にスピーディー! 参加者からは「測定後、すぐに結果が確認できてよかった」、「足腰を鍛えて、もう一度立ち上がりテストを受けたい!」などの声が聞かれました。
「ライト版」でも十分、健康への気づきが得られますが、フル版であれば、内臓脂肪や骨密度も加わるため、健康への意識はより高まりそうですね。自治体や企業・団体で導入が広がる『QOL健診』。詳しくは明治安田生命のホームページをご覧ください。
「みんな健活プロジェクト」WEBサイト https://www.meijiyasuda.co.jp/brand/kenkatsu/
問い合わせ先:「QOL健診 明治安田×弘前大学」事務局 明治安田健康開発財団
メールアドレス:my-qol@my-health.or.jp
