
池田町の北アルプス展望美術館で、「ダヤンと森のスケッチ展&ねこにすと」がスタートしました。
「わちふぃーるど」という架空の国を舞台に、さまざまな冒険を繰り広げる猫のダヤン。作者の池田あきこさんは、蓼科に山の家を持ち、休日は家族で過ごすなど信州にゆかりが深いこともあり、今回の開催が決定!なんと、ここ北アルプス展望美術館からの風景を描いた貴重な作品も見ることができます。
さらに、Instagramのフォロワー6万1000人超え、「#ねこにすと」の投稿55万件超えという、猫愛好家のためのコミュニティー「ねこにすと」も長野初上陸!人気声優たちの愛猫写真展示に加えて、地元・長野の猫ちゃんをフィーチャーした展示も。
たくさんの猫たちに会える展示会の様子を、さっそくのぞいてみましょう!

会場は、標高634mの高台に立つ北アルプス展望美術館。北アルプスと安曇野の田園風景を一望する、あづみ野池田クラフトパークにあります。
まずは、森のゲートを抜けて、「ダヤンと森のスケッチ展」へ

絵本作家の池田あきこさんが40年間つくり続けている不思議な世界「わちふぃーるど」に暮らす猫のダヤン。パステル画の技法で生き生きと描かれた、独自の世界観で人気のキャラクターです。今回こちらで展示されるのは、信州を舞台にした美しい水彩画や、世界各地の旅のスケッチ、森をテーマにした原画の数々。総数150点以上の作品がずらりと並んでいます。
さぁ、まずは立体作品「森のゲート」をくぐって、ダヤンたちに会いに行きましょう。いろんな動物たちが隠れているみたい…。
わちふぃーるどの原点は、信州の豊かな自然

30年以上前から、信州・蓼科の山の家で休日を過ごすという池田さん。初めて蓼科高原を訪れたとき、豊かな自然と山々に心を打たれ、その風景がわちふぃーるどの世界の原点になったといいます。1991年刊行「カントリーダイアリー」の原画は、蓼科の森や小川を慈しむような、やさしいタッチが印象的です。

蓼科で過ごす美しい四季を描いた「蓼科日記」の貴重な原画も。

今年、北アルプス展望美術館を訪れた池田さんが、ダヤンと残雪の北アルプスを描いた作品「北アルプスとダヤン」も必見です。スケッチした場所は、美術館の前庭。ダヤンが登っている岩が見つかるかも!?
ダヤンとともに世界を旅した、魅力的なスケッチが満載

池田さんの創作の原動力になっているのは、旅。以前アニメの仕事で北極圏を訪れたとき、北極圏の若者がハンバーガーを食べ、ゲームで遊び、スノーモービルを走り回している光景を目にして、「世界はどんどん均一化してしまう。そうなる前に、古いものが残る国に行って、『わちふぃーるど』を探さなくちゃ!」と思ったのだそう。以来、世界のさまざまな国をダヤンと一緒に旅して、その場所の空気感ごと、スケッチに描きとめています。
こちらはモロッコで出会った古い建物や街並み、人のスケッチ。ダヤンとともに、しばしトリップを楽しみましょう。

使っている画材を紹介したエッセイとイラストも楽しい。

スペイン語の留学のために訪れたメキシコでのスケッチ画。カラフルで陽気な街並みに心が躍ります。

娘の舞子さんと訪れたメキシコでは、祝祭「死者の日」のために仮面を制作。猫の仮面がエキゾチックでかわいい。ふたりでこの仮面をかぶり、踊ったり絵を描いたりしたのだとか。

ボルネオの森保全活動も行っている池田先生。オフロードバイクで、ボルネオ島縦断ツーリングに参加したことも。なんてアクティブ!

ルーマニアで修道院やワインセラー、市場をめぐった旅のスケッチ。
最新旅はチェコ。スケッチ展示は本邦初公開!

最新の旅は、東欧の国・チェコ。スケッチ展示はここ北アルプス展望美術館が初めてというから注目です。プラハのイースターがとってもチャーミングで、なんだか旅に出たくなってきます。

スケッチ原画の繊細な描写にも目が奪われます。

こちらは、フランス・リヨンでつくってもらったという、猫のダヤンとウサギのマーシィのギニョール人形(片手遣いの操り人形)。

信濃毎日新聞で連載していたエッセイ「池田あきこのねこ話」の挿絵も展示されています。池田さんが最初に飼った猫だという、実物(?)ダヤンの貴重なイラストも。

東日本大震災で被災した宮城県宮古市田老地区の灯篭「田老夢あかり」。復興支援を機にその技を受け継いだ「夢灯りプロジェクト」より、ダヤンの切り絵をモチーフにした「夢灯り行燈(あんどん)」も今回展示されています。
こちらは秋田在住の小関川均さんの作品。牛乳パックに切り絵を施し、蛍光塗料で色付けした行燈は、とても幻想的。47都道府県の“ご当地ダヤン”の個性あふれるかわいさよ!
みんなの愛猫写真が大集合。「ねこにすと」写真展を楽しもう!

「ねこにすと」とは、猫好き&猫飼い主さん同士をつなぐ、webとリアルの融合コミュニティー。オフラインとオンラインでさまざまなイベントを行い、猫好きさんたちの心をわしづかみにしています。
Instagramに応募された愛猫写真をパネルにして展示するイベントは、毎月1回のペースで開催。これまで北海道から鹿児島まで、全国の百貨店やファッションビルなどを会場に行われてきましたが、長野県での開催、そして美術館という会場も今回が初めてなのだとか。選りすぐりの猫写真約100点を、じっくりとご覧あれ!
豪華声優陣の愛猫写真に釘付け

見逃せないのは、今をときめく人気声優たちの愛猫写真パネル。愛情のまなざしが映し出す、猫たちの自然体な姿に癒されるばかりです。

大の猫好きで、猫の写真集も手がけた花江夏樹さんの愛猫写真も。かわいすぎてキュンです…!
長野県の地元猫ちゃんも集結

今回の写真展開催にあたり、長野県限定で愛猫の写真を募集したところ、たくさんの地元猫ちゃんの写真が集まりました。

愛らしい表情の猫ちゃんがずらり。飼い主さんのひとことコメントと合わせてぜひチェックしてみてください。

「ねこにすと」立ち上げメンバーでもある猫写真家・石垣りゑさんによる、表情豊かな保護猫写真も見どころです。
缶バッジがつくれるワークショップも開催

7/20(日)15:00〜16:30、オリジナル猫塗り絵缶バッジづくりのワークショップを開催します。4種類の猫の下絵から好きな子を選び、色鉛筆で塗り絵をすれば、自分だけの猫缶バッジが完成!参加費500円。お子さんも気軽に参加できますよ。
ダヤンのグッズを連れて帰ろう

ミュージアムショップでは期間中、猫のダヤンのグッズが超充実!スケッチをベースにしたイラストや、貴重なスケッチの版画、革製品やバッグなどがバラエティ豊かにそろいます。

北アルプス展望美術館で描いた作品「北アルプスとダヤン」の版画も、100枚限定で販売しています。池田さん直筆サインとナンバー入りの貴重な1品。ほかにTシャツやミニトート、マグカップなども。

わちふぃーるどの原点でもあるレザーアイテムも豊富。いつでもダヤンと一緒に。

ダヤンの足袋ソックスはプレゼントにしても喜ばれそう。

見た目だけでなく、使い勝手にもとことんこだわったリュックも人気アイテムです。
ダヤンとのフォトスポットも。池田あきこさんのトーク&サイン会は7/20と8/24!

館内には、ダヤンの特大ぬいぐるみと写真が撮れるスポットもあります。
さらに、7/20(日)11:00〜/13:00〜と最終日8/24(日)14:00〜には、「池田あきこギャラリートーク&サイン会」の開催も決定しました!会場にてダヤン商品3300円以上のお買い上げの方が対象で、各回定員60名。当日会場にて整理券が配布されるので、お見逃しなく!
眺めのいい喫茶コーナーでハーブティーを

猫たちに心くすぐられたあとは、大きな窓から開放的な景色が広がる喫茶コーナー(9:00〜16:00、15:30LO)でひと休み。コーヒーや紅茶、地元のハーブを使ったハーブティーで喉を潤して。

「ナチュラルマルシェsoyosoyo」による月替わりのオリジナルブレンドハーブティーが楽しめます。ドリンクはすべて300円。
■会場:北アルプス展望美術館(池田町立美術館)
https://www.navam-ikd.jp
■住所:長野県池田町大字会染7782
■TEL:0261-62-6600
■期間:7月5日(土)〜8月24日(日)
■開催時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
■休館:月曜(7月21日・8月11日は開館)・7月15日(火)・22日(火)・8月12日(火)
■観覧料:一般600円 高大生450円 中学生以下無料
■アクセス:長野自動車道 安曇野ICより13.5km。公共交通機関の場合はJR大糸線安曇追分駅よりタクシー約6分(3.2km)