【しあわせバイ信州 Must buy items #17】 安曇野で育まれた大地の恵みを食卓へ運ぶ、株式会社ポテトデリカ@長野県安曇野市

長野県安曇野市でポテトサラダを中心とした「LL(ロングライフ)サラダ」を製造する株式会社ポテトデリカ。主に飲食店やお弁当屋さんなどで使われる業務用商品を中心に製造していましたが、最近はコンビニやスーパーなどで一般の方も手軽に購入できる商品も開発しています。今回はポテトデリカの代表・齊藤さん、総務の伴場さん、商品開発の高見さん、そしてキユーピー株式会社の川尻さん、平田さんにも同席していただき、お話しを伺いました。

コロッケ工場からスタートし、今では主にキユーピーの業務用商品を製造

1961年松本市で設立。前身は「丸川食品」というコロッケを製造する企業でした。
「もともとは魚のフライを製造し、販売していたと聞いています」と代表の齊藤さん。その販売網を使い、コロッケを作り販売したところ非常に好評で、一時期は日本一の生産量を誇るように。1986年に丸川食品の子会社としてポテトデリカを設立。そころからキユーピーとの提携がはじまり、作る部門は丸川食品が、販売はキユーピーという関係性が構築され、1998年にキユーピーの連結子会社となりました。

もともとジャガイモを加工する施設として建てられたのが現在のポテトデリカの工場。「ジャガイモを加工する整備は整っていたので、ここでポテトサラダを展開していこうとなり、現在のLL(ロングライフ)製品ができていったんです」。

現在、キユーピーのポテトサラダ、マカロニサラダはすべて安曇野のポテトデリカで作っています。

素材・製法にこだわった国産生たまねぎドレッシング

一般の方が購入できる商品のなかで、最近評判なのが「国産生たまねぎドレッシング」。キユーピーグループのお惣菜部門を担当する会社と「手づくりに近い、素材を生かしたドレッシングを作りたい」と考えたのが、開発のきっかけです。同グループ会社が運営する惣菜専門店では、このドレッシングを使ったサラダが大好評で、「ドレッシングだけ購入したい」というお声を多くいただいき商品化されたのだそう。

“余計なものを入れない”というのがこだわりのひとつなので、素材はいたってシンプルに。国産の生たまねぎの風味を生かすよう、酸味が穏やかな五穀酢を使用し、まろやかな味わいに。また、リンゴの甘味に加え、隠し味にセロリ、ニンニクを少々プラス。さらに味わいに深みを与えるため、醤油は2種類をブレンドし、コク深い味わいに仕上げています。

「工場のラインで製造していると思われがちなのですが、実はこれ、かなり手づくりに近い形で製造しているんです。工程は企業秘密なので詳細はお伝えできないのですが、かなりこだわって製造している商品なんですよ」と、開発を担当した高見さん。

生野菜はもちろん、温野菜、お豆腐、お肉、海鮮など、なんにでも合う万能ドレッシングです。

※販売時期により、デザイン・仕様が一部異なる場合があります

安曇野の水を使った自社開発商品も続々誕生!

一般の人が購入できる商品のなかで、もうひとつ注目のアイテムがあります。それが『キユーピーのたまご』シリーズ。ゆで卵をねぎ塩などのタレに漬け込んだ商品で、そのまま食べても、ごはんのおかずにしてもOK。2024年3月にテスト販売し、5月から全国のスーパー、コンビニで販売したところ、予想を上回る人気商品になったのだとか。秋からは「担々風」が新たに登場。麺類などのトッピングやおつまみなどにもぴったり。コンビニやスーパーなどで販売されているので、ぜひお試しを。

2024年からはマヨネーズの生産もスタート。「ポテトサラダだけでも1日10トンのマヨネーズを使うんですよ。今までは東京や大阪の工場から運んでいたんですが、なんとかここで作れないかとキユーピーと協議を重ね実現する運びとなりました」と齊藤さん。

安曇野の水を使った安曇野でつくるポテトサラダ。「マヨネーズにも安曇野のおいしい水を使えるようになったのはうれしいですね」。味の違いがはっきりとわかるようになったわけではないかもしれませんが、100%長野県メイドと聞くだけで、なんだかおいしさがプラスされた気がするから不思議です。

ジャガイモは北海道から泥付きのものを運び、安曇野の工場で加工。泥を洗い出た皮と芽は廃棄せず、専用の機械で飼料にし、地元の養豚場へ運びます。「地元にある養豚場に持っていっているんですが、食いつきもよく、良い肉質の豚肉になると、喜んでいただいています」。

サステナビリティへの取り組み以外にも、今後展開していきたいのが「地域貢献」と齊藤さんは話します。「いま、近くの農家さんにお願いしてジャガイモを作ってもらっているんです。はじめたばかりなので大量につくるのはまだまだ難しいんですが、今後は少しずつでもすべて安曇野産の素材を使った『安曇野ポテトサラダ』ができればいいなと思っています。地元の子どもたちや地域の人たちと一緒に、そんな取り組みができればいいですよね」。

「名前が表に出ない会社なので、信州の皆さまには安曇野の工場で作っているんだと知っていただければうれしいですね」と齊藤さん。普段よく食べているなじみのあるあのポテトサラダやタマゴサラダ、実は安曇野のポテトデリカで作られているんだって、知って食べると、なんだかよりおいしく感じられそうです。

■購入場所
スーパー、コンビニなど

■株式会社ポテトデリカ
https://www.potato-delica.co.jp/

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